2015年10月23日金曜日

それぞれの



空と海の境界線が無くなり、視界の8割が青色に染まったところでふと思った。


「これは・・・。えらいこっちゃである」


奄美大島の景色の美しさに、自然の限界を見た。

Pは砂浜を駆け抜けた。

干場監督は海に浮かんだ。

美奈さんは泣き崩れた。

林店長はスパムおにぎりを18個食べ、モーレンはじめさんは夜空に向かって寝息をたてた。

悪村は「奄美に住みたいなー。あははー」と思った。

どゅーは仕事の打ち合わせをした。

達郎氏は奄美の地酒を探し求め、公房は珊瑚を拾い集めた。

ブギ〇は奄美の土で米を耕せるかどうかを思案した。

カズ夫妻はひたすらいちゃいちゃした。


みんな次々と海に飛び込んだ。
よし。おれも。と勇んで準備を進めたが、あまりの多忙で間に合わず、おれは渋々断念した。本当に渋々だった。


住宅街から眺める星は充分に満天だった。
街灯の薄明かりを手で遮るだけで光が増した。
伊丹で見たプラネタリウムを思い出した。


街の暮らしに慣れた人間が、島で生活するのは確かに不便だろうと思う。
しかし、島には、都会にあるものが無いことの良さがあると、自然が物語っている。



それにしても、長旅は疲れるものだ。








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