お前、前に言ってたこととちゃうやんけ。と、人から言われることがしばしばある。
それは主に議論の場で、自分の考えや主張なんかを話した際に突っつかれるのだ。
この、ちゃうやんけ、と発言した人の言いたい意味はよくわかる。
僕の主張や、考え方などは頻繁に変わるのだ。
例えば、昨日までは「赤い物が素敵」だと思っていた思考は翌日からは何故か「赤い物を見ると虫唾が走る」、「こんな色を好む者はきっと色狂いに違いないだろう」、といった、非常に偏った考えに変わっている、という具合だ。
これには僕自身も日頃から辟易しているのだが、何よりも周りの人々が堪らないだろう。
そりゃ話し合いなんかをすると、冒頭の様に「前と全然意見ちゃうやんけ、このロクデナシ」と僕を面罵したくなる気持ちも理解できる。
しかし、これだけは言っておきたい。
決して無闇矢鱈に意見を変えている訳ではなく、僕は僕なりに自分の意見を色々考察し続けていて、その上で、あ、やっぱちゃうな、前までの俺の意見は間違ってたな、と思うとそれを即座に訂正して生きているだけであり、なにもそれまでの意見を無かったかのように、後述の意見を全肯定するかのような物言いは僕も避けているつもりだし、一応新しい意見を発するときには「いやぁ、先日まではこう思っていたのだけど、よくよく考えるとねぇ…」といった前置きはしているはずである。
それをば、世の人々は「あいつには考えが無い。もしくは学が無い。いわゆる白痴である。あほである。ぼた餅である」みたいな言葉を平気で僕に浴びせ掛けてくるんだもん。
ていうかていうか、おれから言わせたら考え方なんてものは、なんなら一分一秒毎に進化であろうと退化であろうと、変わっていっててなんら不思議ではないんだよ。
なのに一度発言した意見は中々取り下げられない、もしくは訂正できないという世の中の息苦しさ。もどかしさ。そういうとこだけ変に律儀な感じ。
あぁ。色々考える内に脳味噌が小パニックを起こしそうだ。と、思った午前1時の僕の考え。心配はいらない。明日にはまたなにか変わっているだろう。
沢口 裕
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